両手いっぱいの花束をあなたに
「花音……そうやって、俺の為に頑張ってくれたのが、すげぇ嬉しい。花音、好きだ……」
颯は、私の頬に手を伸ばして、サラリと撫でる。
「私も、すごく好き……颯の事っ」
「どうしよう、俺……今すごく、花音にキスしてぇ」
そう言って、颯は私の手を引いた。
「花音……っ」
「ん!?」
前に倒れると、まるでぶつかるようにキスされる。
そしてすぐに、颯は唇を離した。
「本当は、もっとシタイけど、ギャラリーがいるからな」
「あわわっ」
颯、人いっぱいいるのに!!
な、なんて大胆なのっ!!
「そんな赤い顔、俺以外に見せたら、許さねーよ?」
「うう、颯が……させてるんだよ…っ」
「そっか、なら嬉しいけどな」
颯は心底嬉しそうに笑って、私の髪の間に手を差し込む。
そして、クシャリと私の髪を手で弄って遊んだ。