両手いっぱいの花束をあなたに
「アイツ……あのヤンキー野郎さ、花音の事、女神って言ったけど、あながち間違いじゃねーかも」
「えっ??」
「勝利の女神……あ、もちろん俺専用のな」
な、なんて恥ずかしい事を…っ!!
「そんな大層なモノじゃないよっ」
「いーや、俺にとっては、勝利の女神なんだよ。なぁ、これからも俺だけの女神でいろよな?」
颯は、私の頬に自身の頬を擦り寄せてくる。
それがくすぐったくて、私は笑ってしまった。
恥ずかしいけど、颯がそれを望むなら……。
私は、ずっと颯の勝利の女神になっても良いよ。
だからね、ずっと傍にいさせてね?
私は颯の温もりに、そっと目を閉じて微笑んだ。