両手いっぱいの花束をあなたに
点取り合戦のように、第4クォーターまで同点で来たせいで、ついに一回5分の延長戦となった。
「はぁっ、はぁっ、ウラァァ!!」
篠田くんが、ほぼ体当たり状態でボールに突っ込み、相手のパスをカットする。
「キャプテン!!」
「陸!!」
篠田くんがすぐに滝川くんへとボールを回す。
滝川くんがドリブルで、相手のゴール付近まで行く。
でも、すぐに滝川くんの目の前に、三雲くんが現れた。
「こっちも、負けられないんでね……っ」
「あぁ、それは俺達も同じ……なんでね!!」
ーシュッ!!
滝川くんが、後ろから駆けてきた颯に、ボールをパスする。
颯は、失速する事なく、コートを駆けた。