両手いっぱいの花束をあなたに
「………俺は、花音の力になりてーって思ってる。だからよ、いつでも頼ってこい!」
「黒崎くん……ふふっ、学校違うのに」
「んあー、じゃあ、これ!俺の連絡先、今日渡そうって、思ってたんだ、持っとけ!」
すると、黒崎くんは私の手に、紙切れを渡す。
ノートの切れはし?
すごい、斬新に切られてるけど……。
中を見ると、乱雑に書かれた『黒崎 雷牙』の名前。
その下には、連絡先が書かれてる。
私は、それを大切に握りしめた。
「黒崎くんも……」
「あ??」
「私に出きることがあれば、頼ってね?」
「っ!!………おぉ、サンキューな!!やっぱ、俺の女神は、最高にイイ女だぜ!」
そう言って笑う黒崎くんに、私もつられて笑う。
黒崎くん、ありがとう。
本当は、一人で考えちゃって、良い答えなんて見つからなくて、不安だった。
黒崎くんは、私の迷いを払ってくれたんだよ。
だからもう少し……もう少しだけ、私、頑張ってみるね。
黒崎くんと話して、少し前向きになれた気がした。