両手いっぱいの花束をあなたに
「だから、柿原さんも力を貸して!」
颯には、バスケの事で相談出来る、柿原さんのような存在が必要なんだ。
たとえ、私から颯が離れても……それでも、颯がまたバスケを楽しくやってる姿を見れれば、それで良い。
うん、今はそれ以上を望むより、颯の事を考えよう。
「えぇ、私に出来る事なら、なんでもする」
「じゃあ、私はさっそく颯に会ってみる!」
放課後にでも、颯に声をかけてみよう。
また、拒絶されたら……って、弱気になってる場合じゃない。
ねぇ、颯……。
やっぱり颯は、たくさんの仲間に囲まれてる。
気づいてほしい、こんなに颯の事を、みんなが待ってるんだよ。
きっと、バスケ部に戻ってもらう、そう心に決めた。