両手いっぱいの花束をあなたに


「アイツ、やっと挫折から立ち上がりやがった!オォッ、俺もバスケやりてーなぁ!!」


「うんっ、早く、颯と黒崎くんの試合が見たいよ」


2人が、同じラインに立った今だからこそ……2人の試合は、絶対に白熱するだろうな。


「花音絶対見に来いよな、俺も絶対決勝まで残ってやるからよ!」


「楽しみにしてる!」


笑顔を交わしていると、ピィィーーッと、試合終了の笛が吹いた。


「13時まで休憩、水分補給はこっちにあるわ」


柿原さんが、休憩の合図をする。

バラバラと皆が休憩に入る中、私と黒崎くんは顔を見合わせる。


「そういえば、ご飯持ってきてない!」


「あ?それなら俺が買ってきたぞ」


そう言って、黒崎くんはコンビニの袋から、梅干し、鮭、昆布と、オーソドックスなおにぎりを取り出す。












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