両手いっぱいの花束をあなたに


「つか、なんでお前も一緒なんだよ、ヤンキー野郎」


そしてすぐに黒崎くんに視線を移すと、颯は不機嫌そうに眉を寄せた。



「前より良い面構えしてんじゃねぇーか、チョコレート頭!」


「お陰さまで、目が覚めたわ。すぐに、俺を焚き付けた事、後悔させてやるよ!」


前みたいに、黒崎くんと颯が楽しそうに言い合う。

良かった、颯がまた颯らしさを取り戻してる。



「言ってろ!!お前なんてけちょんけちょんだぜ!!」

「つーか、それよりも何でお前花音といるんだよ!!」


黒崎くんの言葉に被せるように、颯が黒崎くんを睨む。

もしかして颯、私と黒崎くんが一緒にいるの、少し怒ってる……?


「デ、デートに決まってんだろ、デート!!」


黒崎くんは、颯が気になった来たことを言えなかったのか、まさかの爆弾を落とした。




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