両手いっぱいの花束をあなたに
「本当、めちゃくちゃだとは思うけどさ、あん時は必死だったんだ」
制服姿でお互いを見つめあう2人。
颯を見上げて思う、やっぱり颯は背が高いなって。
でも、ただ高いんじゃなくて……少し、大人びて見えて、私は年上なのに、子供になったみたいに感じる。
「驚いたけど……なぜか、そんな颯をずっと忘れられずにいた」
お互いを知らないはずなのに、「この人だ」っていう運命を感じたとでも言うのかな。
「俺たち、出会う運命だったんかな」
「っ!!……ふふっ、私も同じ事考えてた」
「っ……いつの間にか、考え方まで似たか?」
私たちは、同じ湖とを考えてたのが照れ臭くて、嬉しくて、顔を見合わせて笑みを交わした。