両手いっぱいの花束をあなたに
「バスで、松島くんの話したじゃない。だけど、花音は興味無さそうだったでしょ?」
「バス……あ!」
そういえば、バスの中でキャーキャー言ってた。
あれって、颯くんに対してだったんだ。
「颯くんって、有名人??」
「えっ、そうなんすか?初耳っすね」
突然話を振ったせいか、少し驚いていたけれど、本人も気づいてなかったらしい。
「バスケ部のエース、それでいてイケメン!知らない女子がいるとしたら、花音、あんたくらいよ」
「おおっ」
それはびっくりだ。
そんな周知されていたイケメンだなんて!
私、本当に花しか見てなかったんだなぁ…。