両手いっぱいの花束をあなたに
髪もセットして、高校デビュー……いや、この際認めよう。
高校デビューも頭の端では考えてた。
いや、むしろそれが大半…。
今までバスケばっかやってきたんだ、もちろん高校でも続けるけど、恋愛とか、部活以外にも興味はたくさんある。
「初っぱなから遅刻とか……はぁ…」
ある意味目立つぞ。
また、ため息をつこうとして、息を吸い込むと…。
「あれ、こんな所でどうしたの?」
「え……?」
小鳥がさえずるかのような、可愛い声が聞こえた。
振り返ると、暗めのブラウン色、ストレートボブのふんわりした雰囲気の女の子が立っていた。