両手いっぱいの花束をあなたに


だって、颯は私が好きだって言ってくれた。

私も、颯となら、恋出来るって思って…。

あぁ、でも私って、颯に好きって言ったっけ?


思い返してみれば、私はもっと颯を知りたくて、恋人からでも始まる恋があるんじゃないかって思ったんだ。


私の思いが、完璧な、異性に対する「好き」になっていない今、私は颯の彼女って言える?


なのに、彼氏だって言いたい、この気持ちは…いったいどういう事なんだろう。



「……………」


すると、なんて答えていいのかますます分からなくなって、私は集まる視線から逃げるように俯いた。



< 66 / 351 >

この作品をシェア

pagetop