両手いっぱいの花束をあなたに


「つっくん、おはよう…それから、ありがとう」


小さく、笑みを返すと、つっくんが優しく私の頭をポンッと撫でた。


それに胸がいっぱいになった。

いつの間にか俯いていた顔が、自然に上げられている事に気づく。


悩んでるなら、相談すれば良かった。


だって、美緒とつっくんなら、私が間違えた事をした時、辛いとき、悲しい時は、きっと傍にいてくれる。


そうだ、昼休みに話してみよう。

そう決めて、私は机に伏せる。

ずっと緊張していたからか、なんだか一気に眠気が襲ってきた。


親友がいる、その安心感に、私はそっと、目を閉じた。



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