両手いっぱいの花束をあなたに



ー昼休み。


「え?じゃあ花音は、まだよく自分の気持ちが分からないまま、付き合ったって事?」


美緒の言葉に、私は頷く。


机を向かい合わせて、前に座る2人に、私はさっそく恋愛相談する事にしたのだ。


「お互いを知る為に付き合う事になった」


あの日、ポピーの花束と一緒にプロポーズされた時の事を、思い出す。


『颯くんの事、もっと知りたいから…。まずは、お互いを知るために、付き合ってみませんか?』


『っ!!も、もちろんっす……つか、超嬉しいです。絶対、好きって言わせてみせるんで、覚悟してください!』



颯くんとなら、素敵な恋が出来る予感があったから…。


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