両手いっぱいの花束をあなたに
「え、そうか?普通だと思うけど……」
颯は、不思議そうな顔をして、私を見つめる。
必然的にパチッと目が合った。
「あっ……か、花音先輩、今日も可愛い、な……」
「えぇっ!?」
颯は、顔を真っ赤にして、とんでもない事を言った。
颯、照れてるくせに、いつも言葉がストレートなんだよね。
その度に、胸がドキドキするから困る。
「いつもの水やり、終わった?」
「あ、うん!もう終わったよ」
「じゃあ、ちょっと座って話さない……か?」
視線をそらしながら、後頭部に手を当てて、照れながらそう言った颯に、私の顔まで熱くなる。
改めて「話そう」って言われると、なんだか余計照れくさいのはなんでだろう。