両手いっぱいの花束をあなたに


「ヤバ……本当、花音先輩っ…なんで、そんな可愛いんだよ!」

「えぇ!?」


颯は、何を言ってるんだろう!?


可愛いとか、ヤメテほしい。


これいじょう赤くなったら、アイスクリームみたいに、溶けてドロドロになる!!


「っ……花音先輩、ちょっと失礼します!」


ーガバッ!!

「わっ!?」


颯は、ギュウウッと強く私を抱き締める。

そして、何かを堪えるように、「ふうぅーっ」と息をはいた。

その吐息が耳にかかって、こそばゆい。


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