両手いっぱいの花束をあなたに


「颯、すっごくカッコ良かった!ありがとうっ」


私、たまらなく嬉しくて、ギュッの颯の首に抱きつく。

「ん」

すると、颯も強く抱き締め返してくれた。


「オイ颯、彼女か!?」


すると、金髪のモヒカンショートの男子が、こちらに歩いてくる。

隣のクラスの篠田 陸(しのだ りく)だ。

1年生の時、確か一緒のクラスだった。


「って、野木じゃん!颯、年上がタイプだったとは、知らなかったぜ」


「陸先輩、俺は年上がタイプなんじゃないっス。花音先輩が好きなだけっスから!!」


「は、颯っ……」


ストレートすぎて、恥ずかしいよ…。

でも、そっか…。

私が好きだからって、言ってくれて嬉しいな。


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