ばくだん凛ちゃん
1.とにかく寝ません

☆ ハル ☆

もう…。

何で泣き止んでくれないの?

生後6日の凛は朝から泣いていた。
抱っこしていても泣きまくり。
オムツ替え、おっぱい…。
全ての手を尽くしたのに。

私も泣きそう。



今日は大晦日。
といっても、凛と一緒なら何も出来ない。
簡単にいつものように掃除をするだけ。

お節なんて…作ることなんて不可能。

…出来ない嫁だわ。

その瞬間、家のチャイムが鳴る。

泣いたままの凛をベッドに寝かしてモニターを見る。

ああ、お義母さん!!



「もし、良ければ」

風呂敷包みに入ったそれは…。

もしや!!

「…お節、ですか?」

きっと私の顔はにやけているに違いない。

「…迷惑だった?」

その言葉に私は首を横に振る。

「このままじゃ何も作れません」

家の中を指差す。

凛の泣き声が激しい。

「…お邪魔じゃなければ凛ちゃんのお相手をしましょうか?」

「いいんですか!?」

私は目を輝かせた。

「ええ、ハルさん。
何も出来ないでしょ?」

「お…お義母さん」

思わず涙ぐんだ。
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