ばくだん凛ちゃん
10.凛ちゃん 1歳になる
☆ ハル ☆
退院は11月半ば。
ようやく、家に帰られるけれど江坂先生から出来るだけ安静の指示が出ている。
それでも、久々に家で過ごせること。
何より、家族と一緒に過ごせるのが嬉しい。
透は仕事なのでお義父さんが迎えに来てくれた。
凛も一緒に。
もう、完全に忘れてられているんじゃないかって思っていたのに。
「あ〜!」
チャイルドシートにいる凛は私を見て、手を伸ばした。
その手をそっと握りしめると凛はきゃー!と声を上げて足をバタバタさせる。
気が付けば、頬に沢山の涙の筋が出来ていた。
最初は子育てに不安で不安でたまらなかったのに。
凛も泣いて煩いな、とか。
そんな感情しかなかったのに。
いつの間にか凛の事が大切になっていた。
些細な仕草が堪らなく可愛い。
「さあ、帰ろう。
今日は母さんが食事を作っているよ、ハルさんの退院祝いだって張り切っているから」
どうしよう…。
涙が溢れて止まらない。
結婚するまでは色々と嫌な思いもしたけれど、今ではこんなにしてもらっていいのかなって…。
全ては凛が運んでくれた、幸せの積み重ね、だね。
ようやく、家に帰られるけれど江坂先生から出来るだけ安静の指示が出ている。
それでも、久々に家で過ごせること。
何より、家族と一緒に過ごせるのが嬉しい。
透は仕事なのでお義父さんが迎えに来てくれた。
凛も一緒に。
もう、完全に忘れてられているんじゃないかって思っていたのに。
「あ〜!」
チャイルドシートにいる凛は私を見て、手を伸ばした。
その手をそっと握りしめると凛はきゃー!と声を上げて足をバタバタさせる。
気が付けば、頬に沢山の涙の筋が出来ていた。
最初は子育てに不安で不安でたまらなかったのに。
凛も泣いて煩いな、とか。
そんな感情しかなかったのに。
いつの間にか凛の事が大切になっていた。
些細な仕草が堪らなく可愛い。
「さあ、帰ろう。
今日は母さんが食事を作っているよ、ハルさんの退院祝いだって張り切っているから」
どうしよう…。
涙が溢れて止まらない。
結婚するまでは色々と嫌な思いもしたけれど、今ではこんなにしてもらっていいのかなって…。
全ては凛が運んでくれた、幸せの積み重ね、だね。