異世界の英雄伝説

クレアは呪文みたいな何かを唱え、次第に俺の体が光に包まれる。しばらくすると俺の頭上に何かが光っている。

次の瞬間に頭上にある何かが光り輝き、雷の様な音を出して稲妻・・・と言うか落雷？が俺に落ちる。

｢うぎゃぁぁああー！！！｣

その稲妻的な何かが俺に直撃した痛みで俺は絶叫する・・・がどこか体に力が溢れて、次第に体が温かくなってくる。

｢みなぎるぅぅあ！！｣

凄い・・・いかにも力がみなぎって来る感じで最初の痛みがまるで無い。言うならば手術で身体の悪いところを取り払った感じだ。

｢はい、これで洸さんは『セブンインパクト』を使える様になりました。破壊力があるので使うときは町中や人通りの多いところではなくて町の外でお願いしますね｣

クレアはそう言って笑顔を見せる。

はい可愛い。こんなに可愛い女神様に会えて、しかも別の世界で生き返る事が出来るとか俺幸せ過ぎだろ・・・！

しかし、これでもうクレアと会えなくなるのだろうか・・・？

｢あのー、クレアさんとはもうこれっきり会えないんスかね？いやー、クレアさんほどの綺麗な人に会うの初めてで、一目惚れしちゃったみたいでー｣

｢大丈夫ですよ。ある国に行けば私が女神として奉られている国がありますから。そこの神殿に行けば会って話が出来ますよ。その国に着く頃には洸さんも充分冥王ハーデスと渡り合える強さになっていますよ｣

｢そっかー、じゃあそれまで俺一人で旅するんスね。ちょっと寂しいなー。｣

この時の俺の表情はクレアの美貌に見とれてデレデレしただらしない表情だったと思う。

だが、そんな俺の表情を見てクレアは言う。

｢洸さん一人では有りませんよ。洸さんと同じ歳、同じ町、そして同じ時刻に亡くなった女の子がいるのでその人と旅してもらいます。では、出てきて下さい。｣