南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )



こ、これは絶体絶命!乙女のピンチ!!


………き、聞かなくちゃ!
瀬那に直接 聞いてこなくちゃ!!



「森坂 佑麻!行ってきます!!」


「「はぁ……?」」



尚も不思議そうな2人を残して、向かうのは近くでダベっている男子チームの机。



その距離は本当に近くて、たったの3歩で着いてしまった。



ドッドッドッド……


うるさい心臓を落ち着かせるべく、大きく息を吸って吐く。



「お、佑麻ちゃん。いらっしゃ〜い♪」


「っ、!」



瀬那より先に私に気づいた礼央くんの言葉に、明らかに驚いた顔をする瀬那。



待って、本当にどうしちゃったわけ!!



「瀬那くんに用事ッスか〜?」



呑気な山田(やっぱ呼び捨てでいいか)の声も、今の私には聞こえるようで聞こえないようなもの。



「瀬那…!…私に何か言いたいこと、ない?」



瀬那だけをまっすぐ見据えて、恐怖に打ち勝った私。そんな私を見て



「っ?!」


驚いたように目を見開いた瀬那に、確信する。
……絶対、何かある。


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