南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
「うん。少し行ってくるね!」
瀬那に笑顔を向けて、ベッドから立ち上がり
廊下で待っているであろう乙葉ちゃんの元へ向かおうとした私は、
───────────グイッ
「っわ、」
ベッドに腰掛けたままの瀬那に、腕を引かれ
再び瀬那の腕の中にスッポリ収まってしまった。
「……行ってきますのチューは?」
「へっ……?/////」
廊下にいる乙葉ちゃんに聞こえないように、やけに小さい声で囁く瀬那のイタズラっ子フェイスに
「……憧れるんだろ?そういうの。」
「そ、それはそうだけど…その、」
「ほら、早く。」
もう、私が逆らえるわけがないんだってことを瀬那は知っててやってるのかな。
─────チュッ
「〜〜っ/////」
小さくリップ音を鳴らして、初めて自分からキスをした私に、
「合格。…いってらっしゃい。」
口角をあげて、満足気に微笑む瀬那にまた胸がぎゅーって締め付けられて、
もっと、好きになる。