南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
「嫁にもらってやるよ。」
「…あ、うん。……うん?ん???」
「とにかく明日から放課後は勉強だから。」
"分かったな?"と続ける瀬那は、いつも通りの涼しい顔で私を見下ろすけれど
いや、待って。
私 ついに幻聴が聞こえた?
頭おかしくなっちゃった?
瀬那サラッと"嫁にもらってやるよ"って、言わなかった?言ったよね?
「プ、プロポ……」
「もう遅いし、早く家 入れば?」
「ね!!せ、瀬那、今 よよよ嫁にもらってやるって言ったよね?」
「さぁ…?忘れた。」
「ぎゃーーーー!!忘れるの早い!ちょ、思い出して!!ね、言ったよね?言った?もう1回言って!!いや、もう言ってなくてもいい、今から言って!?リピートアフタミー"嫁にもらってやるよ"セイ?」
「うるさい。近所迷惑。…じゃ、俺 帰る。」
「え!ちょっと!瀬那、待ってよ〜!!もう1回言ってよ〜〜!!」
絶対、言ったよね?
あー、もうボイスレコーダー買おうかな。