南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
生徒玄関へ外からアスファルトの熱を受けたモワッとした7月の風が吹き込んで来て、
静かに私の髪を揺らした。
「お?南!まだ残ってたのか!」
「先生、お疲れ様です。」
「お、お疲れ。森坂も一緒か!」
「お疲れ様です!」
職員室側の廊下から歩いて来た副担任の葉山先生は、私たちを見つけてユルッと片手を上げた。
葉山先生って顔はイケメンだし、23歳の割に見た目も中身も私たちと同じ高校生みたい。ちょっと日に焼けてて黒い肌が男らしいって女子からも人気がある。
私も、先生の中で1番タイプなのは?って聞かれたら迷わず葉山先生って言っちゃうだろう。
ただ、この漂うテキトーな雰囲気。
「ま、いいっしょ」とか「めんどくさ」って言ってるのを良く聞くし、どちらかと言えば先生ってよりも思考は生徒に近かったりして。
なんてボーッと考えてた私に、