南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
海に行ったり、花火大会に行ったり…
そんな甘い甘い夏休みを夢見てた私は
「夏休みは、勉強漬けだ。平日分は課題出すから、土曜日までに終わらせておけよ。」
「は…い…。」
すっかり、現実に引き戻されてしまった。
受験生って、大変だな。
高校の入試も…酷かったもんな〜、私。
「じゃあ悪いけど平日は家庭教師よろしく頼むな。森坂も悪いけど南 少し借りるぞ。」
瀬那の肩にポンッと手を乗せたあと、私の頭にもポンポンと手を乗せて、
ナチュラルに去っていく葉山先生を見つめながら、やっぱりモテそうだな〜なんて思った。
「…なに、あんなのがタイプ?」
「え?…いや、そうじゃないけど。でも、」
「でも?」
「普通にかっこいいとは思うよ!葉山先生。」
「………あ、そ。」
それだけ呟いた瀬那は、先にスタスタと校門へと向かって歩き始める。
自分から聞いてきたくせに、その素っ気ない返事はなにさ!もっとリアクションしてよ。