南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
「あー、あれくらいで妬くなんて…ダサすぎ、」
「え!なんで?むしろ私は嬉しいけどなぁ♪♪」
隠しきれないニヤニヤ。
ううん、隠す気なんてないんだけど。
瀬那がヤキモチ妬いてくれた、それがこんなにも嬉しいんだから自覚はないけど天然?で良かった〜♡なんて、思ったり。
ん?自覚があったら天然じゃないのか?
そもそも、天然って何なんだろう?
「でも……やっぱ、嫌だから上書き。」
「わっ…、」
───────ギュッ
「瀬那?!」
私を抱き寄せ、強く抱きしめる瀬那の腕。
優しく包み込む、瀬那の匂い。
ドッドッド…と速いテンポでリズムを刻むのは、
ねぇ、どっちの心臓?
「う、上書き…って、」
「隙まみれだから触られんだよ。バカ。」
ボソッと耳元で囁かれた言葉と同時に、私の頭を撫でる瀬那の手。
髪に絡まる、瀬那の指。