南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
「瀬那、夏休みも私の勉強見てくれるはずだったんだけど、葉山先生の甥っ子くんの家庭教師を頼まれまして…
それで、瀬那に勉強を見てもらえる土曜日までに、この課題…終わらせなくちゃいけないんだ〜。」
ふぅ…とため息混じりにプリントへと視線を落とせば、"なるほどね"とすべてを理解してくれたらしい頭のいい嶋中くん。
やっぱ、頭のいい人は理解力が違うよね。
私みたいなバカは3回くらい聞いて、やっと3分の2を理解する程度なのに。(重症)
「なら、俺のこと頼って?森坂。」
「…えっ?」
俯いていた顔を上げれば、穏やかに私を見つめる嶋中くんの顔。
「平日は俺と勉強するってのは、どう?」
「嶋中くんと…勉強?」
それって、平日は嶋中くんに課題を教えてもらえて、土日は愛しの瀬那に手取り足取り教えてもらえるって言う、超ウルトラサイコーすぎる提案ですか?!