南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
「私、その…嶋中くんが嫌いとかじゃなくて!むしろ、とっても優しくて嶋中くんはほんといい人だって思うし、もちろん頼りたい気持ちは山々なんだけど!
瀬那以外の男の人と頻繁に会うのは避けたくて。ごめんなさい!」
こうなれば素直に言ってしまえ!!
深々と頭を下げ、これでもかってくらい申し訳ない気持ちを詰め込めば
「フッ、ハハ……森坂、必死すぎ!いいよ。そんな謝んなくて。もちろん残念だけど。」
意外にもあっさりと受け入れてくれる嶋中くんに、ホッとして全身の力が抜けた。
「……あ、ありがとう。」
「ん?別に何もしてないじゃん、俺。」
"変なの"と、また柔らかく笑う嶋中くんに、つられて私も笑えてきた。
「じゃ、今日だけ教えてやろっか。せっかく会ったんだし。」
「ほ、ほんと?ありがとう!助かります!」
いつも助けてもらってばかりで、何もお返しできてないのに…こうしていつも親切にしてくれて、
なんてお礼すればいいか…。
学級委員、さすがですわ。