南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )




「私、その…嶋中くんが嫌いとかじゃなくて!むしろ、とっても優しくて嶋中くんはほんといい人だって思うし、もちろん頼りたい気持ちは山々なんだけど!

瀬那以外の男の人と頻繁に会うのは避けたくて。ごめんなさい!」



こうなれば素直に言ってしまえ!!



深々と頭を下げ、これでもかってくらい申し訳ない気持ちを詰め込めば




「フッ、ハハ……森坂、必死すぎ!いいよ。そんな謝んなくて。もちろん残念だけど。」



意外にもあっさりと受け入れてくれる嶋中くんに、ホッとして全身の力が抜けた。



「……あ、ありがとう。」


「ん?別に何もしてないじゃん、俺。」



"変なの"と、また柔らかく笑う嶋中くんに、つられて私も笑えてきた。



「じゃ、今日だけ教えてやろっか。せっかく会ったんだし。」


「ほ、ほんと?ありがとう!助かります!」



いつも助けてもらってばかりで、何もお返しできてないのに…こうしていつも親切にしてくれて、


なんてお礼すればいいか…。
学級委員、さすがですわ。
< 198 / 324 >

この作品をシェア

pagetop