南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )


「もぉ…瀬那のバカッ!!」


分からずや、アホ、無駄にイケメン!!


え?!最後のはもはや褒め言葉だって?!仕方ないじゃん!好きなんだもん!!


結局、どんなに憎たらしくても好きなんだもん!!

……って、私 今 瀬那に向かって"バカ"とか言わなかった??


まずい……それは、まずいって!!


「せ、瀬那!?ご、ごめん…今のは違うの!」


『…………』


「こ、言葉のあやって言いますか…ね?瀬那はバカじゃないよ!私の方がもっと酷いよ!」


「……………」


え、なに?!本気で怒ってる?!

…い、いくらなんでも沸点低すぎない?私なんていつも"ばか"と"あほ"のダブルパンチ喰らってんのに!!


「瀬那〜?瀬那ってばぁ!」


どんなに呼び掛けても返事がない。そんな瀬那に少しだけ大きめに呼び掛けながら、恐ろしくなってベッドの上に正座したのは…私です。


そんな私に聞こえてきたのは


『………スー……スー…』


「…もしかして、瀬那……寝てる?」


規則正しい寝息。
心臓はドクドクとさらに高鳴って


胸がギューーって苦しくなる。

なに?!?!?まじ?!可愛すぎるんですけどーーーー!!!!!
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