南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
そんなことばっかり言ってると、燃やしちまうぞ!と言わんばかりに勢いよく引っ張る私に負けて
スポッと抜けた資料。
「やった、ってわぁっ」
───────ドンッ
「……っ!!」
「…ほんっと、危なっかしくて俺 心配。落ちそうって思ってたけど、本当に降ってくんなよ。心臓に悪いから。」
「あ、あ…あの、」
資料を勢いよく引っこ抜いた私の体は、そのままバランスを崩し、どうやら椅子から落下。
「遠慮して椅子抑えてたのに、こんなことなら、森坂抱きしめときゃ良かった?」
「えっと…、」
…それを、庇ってくれたらしい嶋中くんの顔を、私は今 超 至近距離で見下ろしている。
あれ…、なんでこんな近くに嶋中くんの顔があるんだっけ。
これは…一体…どういう……
私の下に嶋中くんがいて、私は嶋中くんの上に乗ってて……乗ってる????
ちょ、私が押し倒してるみたいな絵面になってるってことじゃん!!