南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
第2話
「好きなとこ連れてってやる。」
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爽やかな朝です。
ケータイに瀬那から《ごめん、寝落ちした。》ってメッセージ。
たったそれだけなのに、嬉しくて仕方ないのはどうしてでしょうか。
ニヤニヤが止まらない。
電話しながら寝ちゃうなんて、可愛いところもあるんだな〜。
学校までの足取りも軽く、
あー、今日はいい事ありそう。
「おっはよー!」
「「おはよ〜」」
私よりも先に登校していた茉央ちゃんと黒崎ちゃんに挨拶をすれば、2人からも挨拶が返ってくる。
ちなみに2人の席は前後斜めで、私だけ少し離れた席なんだよね。
辛い。
ま、お昼は一緒に食べるし…移動教室も一緒だから別にいいんだけど。
「おはよ、森坂。」
「あ、おはよー!嶋中くん。」
隣の席は安定の嶋中くん。
授業で分からないことがあっても、すかさず教えてくれるし…悪くないかも!この席。
そう思いながら斜め右前へと視線を向ける。そこには、
「あーっ!課題やり忘れた!」
「アホじゃん。」
瀬那の席の前にヤンキー座りでダベっている宮坂くんと、席に頬杖を付いて眠そうな瀬那。
……本当は、瀬那の隣 熱烈希望です。