南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )



私たちを冷めた目で見る瀬那に、泣き虫な私はもう泣く準備を始める。


嶋中くんから距離をとって、深呼吸してみたれけど



「…で、一応聞くけど何してんの?」



聞いても聞かなくても同じ。
そんな瀬那の言葉に、益々私は言葉を見失う。



「瀬那…あのね…!」


「俺に隠れてコソコソ何してんの。」



怒りなのか、
悲しみなのか、


瀬那の顔からは、何も読み取れなくて。



私は今、恐怖のどん底にいる。



あぁ、いつかもあったな。
こんな顔の瀬那を、もう何度見てきただろう。


何度こんな事で泣いただろう。

何度 すれ違っただろう。




「佑麻、お前 誰が好きなの?」



「……瀬那!!違うの!ねぇ、」



「もういい。……信じてた俺がバカだった。」





私が好きなのは、南瀬那 ただ1人なのに。


瀬那が不安にならないくらい、気持ちを伝えてるつもりだっのに。




──────ガラッ



去ってく後ろ姿を、追いかけることも出来ない弱い自分。追いかけて、余計傷つくことが怖い。





あ。


私…今、空っぽだ。

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