南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
分かってる。
確かに今のまま側にいたって、この苦しさはずっと消えてくれない。
むしろ、このまま話せなくなって自然消滅しちゃうのかもしれない。
何か、行動しなきゃ。
瀬那にちゃんと、気持ち伝えなきゃ。
いつも、追いかけるのは私。
それでいい、それでいいから。
どうか……せめてその私の気持ちを、全力で受け止めていて欲しい。
「茉央ちゃん……もう1回だけ、」
「ん?」
「やっぱり、瀬那じゃなきゃ嫌だって…ちゃんと伝えてみてからでも…距離を置くのは遅くないかな?」
後悔はしたくない。
だけど、このまま傷付くのも…私は限界なのかもしれない。
瀬那への想いは無限大なのに。
やっぱり、全然 強くなんてない。
私、瀬那の事になるとこんなに弱い。
「…うん。佑麻ちゃんの気持ちが1番大事なんだからね!無理はしないでいいんだからね!」
「ありがとう…。」
『何かあったら、私が南くん1発殴るから!佑麻ちゃんは安心して自分の気持ち伝えなね!』
最後にそう笑って、掃除へと繰り出した茉央ちゃんの小さな背中に自然と微笑みが漏れる。
今日の放課後、瀬那ともう1回話そう。
……それで、ちゃんと伝えるんだ。
瀬那が好きだよって。