南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
Reo side
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「言いたい事あるなら、」
「ハッキリ言うけど、瀬那 最低。」
「は?」
佑麻ちゃんを家まで送り届けた俺は、すぐ瀬那に電話をかけて俺の家に呼び出した。
瀬那はよく勝手に俺の家に来るし、俺が電話で呼び出すことだってしょっちゅう。どうでもいい話して、テレビ見て、ダベって終わり。それが基本スタイル。
でも、今回はいつもとは違う。そろそろ瀬那に説教してやらないと。
俺の部屋にいつもみたいにやって来た瀬那に、今の佑麻ちゃんとの状況を根掘り葉掘り聞いた。
もちろん、言わない!と頑固な瀬那にすげぇ、苦労したけど。そこは親友として、折れるわけにはいかなかったから頑張ったわ〜。
「だって、今の状況って瀬那の嫉妬が原因じゃん。」
「は?」
「資料室で嶋中に覆いかぶさってる佑麻ちゃん見て嫉妬した。それだけの事じゃん。それをいつまでも瀬那が怒ってんでしょ?」
「……。」
「それとも何、その原野紗菜って子に言われた佑麻ちゃんが"自分からキスしてた"っての信じてんの?くだらねー。」
「何だよ、さっきから。やけに突っかかって来て。」
俺の毒のある言い方を不思議に思っているらしい瀬那は、ため息を零しながら"別に信じてない"とボソッと呟いた。