南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )

だって!!
だって、だってそれって!!


「デ、デート…ですか?!」


瀬那からの初めてのお誘いなんだもん!!舞い上がるでしょ?!


……"会える?"


脳内でエンドレス再生される瀬那の声。もし予定があったって、そんなのそっちのけで瀬那に会いにいくもん!!!



「デートじゃなくて何なの?」


「〜〜っ、し、したい!」


ふっと笑う瀬那の余裕に魅せられて、私の顔は朝から着火ファイヤー。いや、いろんな意味で。

怒ってるとかじゃなくて、ただ単に赤いだけです。失敬。



「どこか行きたいとこある?」


ポケットに手を突っ込んだまま、軽く首を傾げる瀬那はいつもの意地悪な雰囲気をあまり感じさせない。


「せ、瀬那が居ればどこでも…!!」


「…ん、言うと思った。」


それどころか、なんか甘々スイッチがバッチリオンになってるような気さえする。


毎日 こうだといいのに…って、意地悪な瀬那も好きなんだけど。


ぐへへへへ。

緩む頬と、上がる口角。


「……佑麻、」

「……へ、せ、瀬那?!ちょ…ま、ここ教室だよ?!」


名前を呼ぶなり、私の頭へと手を伸ばし自分へと少し引き寄せた瀬那に心臓はMAXバクバク。(何それ)


口から胃が出る!!胃がーー!!!



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