南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )


でもね。いくら嬉しくたって、すぐに『はい』と頷けない私がいるの。


だって、



「……瀬那は本当に私なんかでいいの?ま、また、…瀬那のこと好きすぎて困らせるかもしれないよ?」



私の気持ちは底知らずだから、重くて困らせるかも。



「うん。」



「瀬那が他の子に優しくしたら、泣いちゃうかもしれない面倒くさい女だよ?」



拗ねて、素直じゃない態度取って困らせるかも。




「うん。」



「瀬那が、好きすぎて…周りが見えてないイタイ女だよ?」



また付き合ってもストーカーみたいに追っかけて困らせるかも。



「うん。」



「でも、瀬那のことは、誰に何て言われたって…宇宙一、ううん…銀河一好きな自信あるよ!!」



これだけは、誰にも負けないの。



「うん。…知ってる。」



「せ…な…?」



静かに頷いて優しく微笑む瀬那は、『全部 受け止めてやるから』って言ってくれている気がした。
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