南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
瀬那が私を抱きしめる腕にギュって力を込めるから、このまま時が止まれば良いと思った。
2度と離れたくないって、そう思った。
「……お前がいない間、結局ずっとお前のこと考えてた。
俺を呼ぶ声も、俺を好きだって笑う顔も、うるさいくらいのパワーも、泣き顔も、佑麻の何もかもを思い出して、苦しくなった。」
まるで離れてた時間を埋めるみたいに、強く、だけど優しく包んでくれる懐かしい腕に、涙が止まらない。
瀬那の想いが、体を伝って溶け込んでいく。
枯れた心を潤して、満たしていく。
「情けないくらい、佑麻に惚れてる。」
「〜〜っ、」
瀬那だから、好きなの。
瀬那だけが、好きなの。
瀬那がいてくれるなら、どんな辛い日が来ても笑ってられるって本気で思う。
瀬那がどんなに辛い時も、側で笑わせてあげたいって本気で思う。
私はやっぱり、瀬那が大大大好きなの。