南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
「好きっ。」
「…うん。」
「だいすき、瀬那が好き。私を、瀬那の彼女にしてください!」
泣きじゃくってひどい顔な私と、
「ん。……喜んで。」
やっぱり、落ち着いてて…まるでこうなるのは分かってたみたいな顔の瀬那。
悔しいけど、その顔またカッコイイからどうしようとない。
私を抱きしめる腕を緩めた瀬那と、目が合って。
この瞬間、私はまた瀬那の彼女になった。
「どうしよう……」
「なにが?」
「久しぶりの瀬那が、カッコよすぎて直視出来ない…。」
キョロキョロと、瀬那と目が合わないように視線をさ迷わせる私は今、完全にヤバイやつだ。
「俺、佑麻が思ってるほどかっこよくないよ。」
「へ……」
いや、かっこいいよ。
瀬那はいつだって、かっこいいよ。
私のヒーローだもん。