南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
思ったことをそのまま口にしてしまってから、瀬那の顔を見て『可愛い』はダメだったのかと反省する。
でも、仕方ないじゃん。
可愛いんだもん。
「全部 教えて。かっこいい以外の瀬那も全部。」
「………幻滅すんなよ。」
照れ隠しみたいに冗談っぽく瀬那が笑う。
「きっと、もっともっと好きになるよ。南 瀬那くん、森坂 佑麻に愛される覚悟はいいですか?」
「…フッ……望むところです。」
私達はまた、ここから始めよう。
握りしめた手をもう、絶対に離さない。
私はこれから先もずっと、"南くんの彼女"だ。