南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
ベッドに押し倒された自分の体。至近距離で見つめる、やけに整った瀬那の顔。
そして、放たれる…
「佑麻の全部、俺にちょうだい。」
甘い、甘い、囁き。
「俺の気持ちも、佑麻が欲しい言葉も、この先の"南 瀬那"の何もかも全部、佑麻にあげるから。」
私を見つめて離さないその瞳に
「なぁ、だから佑麻の全部…俺にちょうだい。」
「………瀬那、」
もう、私の頭は考えることをやめた。
「佑麻は俺に愛されとけばいい。何も考えなくていい。ただ、俺のそばでずっとアホみたいに笑っててくれればいいから。」
「…ア、アホみたいにって…!!」
考えることをやめた頭でも、今のは突っ込ませて貰うね!仮にも彼女に対して、アホみたいにって!
私がいつもアホみたいに笑ってるみたいじゃん!(大正解)
「一生かけて、幸せにする。」
相変わらず私を見下ろしたままの瀬那は、優しく微笑んでそんなこと言うもんだから…
「〜〜っ、/////…プ、プロポーズみたいだね。」
なんて、一瞬でアホみたいに笑ってる件を忘れてしまう単純な私。
でも、反対に私の言葉を聞いて眉間にシワを寄せた瀬那が"はぁ…"と深くため息をつくから
馬鹿な私はまた頭の中『なんで?!』でいっぱい。