南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )


全然 話が見えないし。
佑麻さんは楽しそうに笑ってるし…



「乙葉ちゃん。大丈夫!淳太くんは不器用なだけだよ!私、普段はバカだけど…こういう勘が外れたことはないの〜!!」



「ど、どういう事ですか?」



「次のバイトで淳太くんとシフトが同じ日っていつかな?」


「…えっと、明後日かな?」


「じゃあ、その時!私が言う通りに質問してみて?絶対 絶対 上手くいくから♡♡ね、信じて!」



私の手を握りしめて、ニコッと笑う佑麻さんを疑う要素なんて微塵もないけれど、


本当に大丈夫かな?
上手くいくってどうなるの?


頭の中はグルグルとそんなことばかり。




「──────────って、ね?」


私に淳太への質問を耳打ちする佑麻さん。


「そんな事でいいんですか?!」


「効果絶大だと思うよ?」



今は……佑麻さんを信じて、頑張ってみるしかない…よね!!幼なじみなんかにはやっぱり負けたくない。


一緒にいる時間は敵わないけど、私の想いだって負けないくらい大きいはずだから。



願わくば淳太の彼女に…なりたい。

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