南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
いつ愛想尽かされてもおかしくないもん。何の取り柄もない私ですから。
「……ないから。」
「へ?」
「…だから…佑麻が思ってるようなことじゃねぇってこと。」
わ、私が思ってること…
え?!私今 声に出てたりとかした?!心の声…漏れてた?!
「…分かりやすいんだって、佑麻は。」
「〜っ、」
そんな言葉と一緒に、優しい顔を向けるのはズルいよ。
腹立つくらいかっこいいじゃん。
それに、
私のこと、理解してくれてるような…そんな気がして嬉しくて仕方ない。
「…せ、瀬那ばっかズルい。私も瀬那の心の声 分かるようになりたい!!」
そしたら、表情だけじゃ分かりにくい瀬那の色んな面を知ることが出来るのに。
「やめとけば?」
「…な、なんで?」
でも、そんな私を余裕な顔で制した瀬那は
「…俺の心の声聞いたら、佑麻…辛いかも。」
なんて、ドヤ顔。
え!待って待って!!辛いって何?!
「………それって、瀬那の心の声には私が悲しむ要素満載ってことですか。」
辛い。それは、辛い。
”めんどい”とか”別れたい”とか…そんなことが聞こえた日には…。
あー、立ち直る自信ない…かも。