南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
たまにこうして大胆な行動をするもんだから、その度に私の心臓はバックバクなわけだけど、
「ちゃんと、言えよ。」
「…え、なにを!?」
全然 話を理解出来ないのは私がバカだから?
それとも
「………彼氏いるって。」
「え……?あ、さっきの聞こえてたんだ…、あれはきっと冗談だって!相手は中学生だし、それに」
中学生相手に高3が本気で答えて『冗談に決まってんだろ』なんて言われた日には、思い出しては枕を濡らす夜が続きそうだもん。
「俺が嫌なんだよ。」
そんなこと考えてる私に、最近やけに甘い瀬那が眉間にシワを寄せながら迫ってくるから
「っ、……ご、ごめんな、さい?」
勢いに負けて謝ってしまう私。
「え、この2人って付き合ってるの?」
「嘘〜〜!ショックすぎる〜!!」
「俺、結構 本気で狙ってたんだけど…」
私たちのやり取りを見ていた中学生たちがザワつき始めて、ハッと我に返る私をよそに
「…また後でな。」
まるで何事も無かったかのようにポンッと私の頭を撫で、そのまま体育館の中へと入って行ってしまう瀬那。