南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
そんなことばっか考えてた私の顔を覗き込みながら
「俺の嫉妬ばっか聞く羽目になんぞ。」
「……え?……」
真剣な眼差しで私を見下ろす瀬那に、胸がときめいてどうしようもないのは
きっと、長い付き合いだし
みんな分かってくれてると思うんだけど…
”俺の嫉妬ばっか聞く羽目になんぞ”
それって、それって!!!
「瀬那って、私のこと大好きだったりする?!!するよね?!!」
嬉しくて仕方ないじゃん。
もう、鼻の下が伸びようが垂れ下がろうが…なんなら鼻がもげたって構わない。
「あー…ったく、自分で言っときながらアホくさ。お前といるとアホが移る。」
「…え、ちょ!?瀬那ぁ〜!!」
ジュース買いに来たんじゃないの?
私を残してスタスタと教室方向へと戻っていく瀬那の後ろ姿を必死に追いかけながら
それでも私のニヤニヤは止まらない。
そんな私に
「知らねぇうちに名前呼びにも慣れてるし。」
赤面しながらボソッと呟いた瀬那の言葉は聞こえてません。