南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )
隣の瀬那は、怒るわけでもなく…淡々と言葉を交わしていて、時折 笑顔すらを見せている。
何楽しんじゃってんのよ。バカ。
バカ。バカ。バカ。すき。
あー!!違う!!間違えた!!!
「……あ、歩き出した!!」
歩き出した2人を見て、少しだけ大きな声を出してしまった自分の口を慌てて抑えた私は、
「どうする?本当に尾行する?」
嶋中くんの問い掛けに、少し考えてからコクンと一つ頷いた。
瀬那にバレて怒られるかも…引かれるかも…愛想尽かされるかも。
そんな不安が今になって襲って来て、どうしようもなく怖いけど。
「…瀬那が私以外の女の子とデートなんて、やっぱり鼻水と涙 垂れ流しちゃうくらい嫌〜〜!!」
「……表現がリアルだね。」
半泣きの私に苦笑いしながらも、優しい嶋中くんはもう1度私に選択権を与えてくれた。
"傷つくことになるかもよ?それでも、行く?"
私の答えは、\Yes!!/だ。