君と過ごした日々


「うわあ…」

びっくりして声を出した。

驚かずには、いられなかったのだ。


ひもをとけばまたすごい丈夫な布が出てくる。

何重にも巻かれたものは、厳重に何かを隠しているようだった。

高価なもので、本当に奥の深い価値があるのかもしれない。


その中には、人の名前がたくさんのっていた。

色々な名前で、見るからに過去に生きた人たちだ。


時代劇にしかお目にかかれない、すごく古そうな名前や、字の読めないものまである。


中には、うなぎの形をした文字までうにょうにょっと気味悪く綴られていた。


好奇心に誘われてしまう。


だけど、引力のような、“何か”に導かれるまま、巻物を開いていった。



どうしてこんなものがここにあるのだろう。

そんな疑問が、頭に湧いた。

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