君と過ごした日々


「因果をたどるように、隅々まで歴史を調べてみたんだけど、なかなか見つからないんだ。かなり昔まで遡ったけれど」


お父さんが頭をかいてぼやいた。

いつから一人で抱えていたんだろう、と罪悪感がふつふつと込み上げる。


お母さん、おじいちゃん。おばあちゃんも、きっと。

大事なものを失ってきたつらさは耐えられる、なんてものじゃないだろうに。


なぜか、妙に冷静だった。

視界はセピアな気がして。


「そっか……必然的に私なんだね。偶然でもないんだと思うの、きっと」


顔を蹲ってふとんに被った。

胸の熱さが、予感を感じさせられて溶けて染み込んでゆく。


ひんやり、冷たく。


きっと……何か起こる、

そう思った。


これはきっと、きっと苦しい何かが。



自分など予言者でもなく、そんな神聖な力さえ感じないのにせわしなく心臓が脈打っている。


本当に、不思議な気分だった……

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