君と過ごした日々
気を紛らわせるように、お父さんは、「一応…蔵の中に入れておこうか」と言う。
「うん…そうしよう…」
その意見に賛成、正直この元凶を目の届かない範囲に置いておきたい。
ベッドから立ち上がり重い身体を叱咤しながら歩こうと頑張った。
しかし、めまいがしてよろっとたおれかかった。
私は元気だから、そんな貧血のようなことなかったのに。
やはり、何かがおかしい。
「大丈夫か、奈都……?」
慌ててお父さんが支えてくれ、上を向くと心配そうに見る姿が瞳にうつった。
「うん!平気だよー」
余裕余裕ーと鼻歌。
にこりと笑い、自分の体調が大丈夫だと示した。
本当は余裕なんてない。精神的には不安定だったのを必死に隠した。お父さんの不安そうな顔を見てると、心配を掛けたくない。