君と過ごした日々
怖くて仕方なかった。
こんな話をしたあとになぜ?
――偶然なんかじゃない!
こんな上手い話があるわけない!これで、自分の中の呪いは確かなものになった。
何かの幕開けのように感じて、ならなかった。嫌な予感が胸にどんどんしみ込んでいく。
――数十秒くらいして。
次第に音が静かに小さくなっていき、揺れが微かに感じるだけになった。
「お、おさまった……?」
「そうみたいだな…」
「す、ごい地震……こんな、ことがあるの?」
「本当に」
放心状態が、続く。
自分の身体を守るようにして、お父さんが障害物から守ってくれていた。
ただ幸い、凶器になるようなものは、落ちてこなかったため何とか二人は無事だった。
やっと揺れがおさまったみたい。心拍数が急上昇した中で浅く息をしながら安心した。