君と過ごした日々
今気づいたら、男の子の目が赤くなっていた。
充血してる……?涙を流していたのだろうか。
「な、泣いてたの……?」
「は?お前には関係ないだろうが」
「えええ……」
冷たい視線……!ちょ、そんな鋭利なものしまって!
「……そ、そうですよね。失礼しました」
男の子はランニングシャツを着て薄い色の長いズボンを着ていた。
今時、珍しいなあ…と思う。
最近の男の子のファッションにしては、すごく……言ったら悪いけれどナンセンス!
上から下まで観察してしまう。
目の前の男の子は訝しげに顔をしかめた。
「お前、なんだよ?」
またこの質問をする彼に、首をかしげる。
「人間だよ?」
「言い方、腹立つな……それにお前の服、おかしいだろ」
こっちが質問した答えになっていないと、いらいらとしながらも、言葉を止めない。
いや、こっちは真面目に答えたつもりなんだけど……!
「え、服は服だよ?普通でしょう」
服を指摘されて、言葉を返す。
どうしてこんな当たり前のことをきくのか、不思議で仕方なかった。