君と過ごした日々


目をこすってみた。

また寝ぼけて夢を見てるんだ!そう信じて疑わなかったのに。


昔なつかしの昭和の風景。いや、すこしくらい前の景色?


行きかう人は、みな現代とまったく違う服をきて質素感をただよわせながら歩いている。


そして改めて男の子を眺めた。

薄い色の、服。
よく八月にみた……あの。


脳内に100メートルを全速力で走ったような勢いで思い出が甦ってくる。


嘘。嘘!

あの悲劇を忘れないように、皆が平和を誓うテレビのニュース。

無残さがひしひしと伝わってきて涙した、テレビのドラマの内容が頭を通過する。


「男の子!」

気迫に押されながら「?」と鋭く見た。


「今年は何年!?」


どうか、どうか。


「馬鹿か?お前。

―――…1945年だ」





自分の世界が崩壊した音が響く。

1、945、年?




どう、して。どうして……!

なぜ?

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